ラトビア便り

ラトビア在住の日本人男性が、この国の文化を紹介。音楽情報などを通じてその魅力を探っていきます。

2007年9月17日

ラトビアの9月

 8月下旬から9月上旬にかけて、日本に一時帰国していた関係で、ご無沙汰してしまった。その間コメントをくださった皆様、遅くなって申し訳ありません。
 今回は短い滞在日程の上、大阪で研究発表をするなど、ずいぶん慌しくしていたが、このブログはラトビアの様子をお伝えするものなので、それらについて詳しく書く必要はないだろう。
 リーガに戻り、さっそく携帯電話の電源を入れると、メッセージが2件入っていた。いずれも9月8日付で、「ラジオ聴いたよ!」というものであったが、一瞬何のことかと思った。私が4月末に出演したラトビア・ラジオ第3放送「クラシック」の番組「私の音楽」が、再放送されたのだと思い当たった。こういうことに事前連絡がないのは、この国ではよくあることである。あんなの再放送していいのかと思うが、その都度反響があるのだから、素直にうれしい。
 9月初め、日本の猛暑にすっかり参っていた私に、ラトビアの友人からメールがあり、「こちらは陰鬱な天気で、気温も10度にまで下がりました」とあった。先日書いたようにラトビアでも夏は暑くなるが、私の経験では残暑というものはない。私は今回そんなに長期間留守にしていたわけではないが、みんなバカンスなどから戻ってくるので、イベントなどで友人に会うと、久々の再会を喜ぶという感じになる。
 11日(火)、民俗音楽を演奏するバンドのコンサートが、小ギルドであった。ここはコンサートも開かれるが、ダンスホールもできる(そういえば、北條陽子さんのリサイタルから、もう1年になる!)。集まるのは大体知った顔だが、新たにラトガレ地方出身の言語学者と知り合うことができた。いまだに、新たな出会いというのはあるものである。
 13日(木)、その向かいの大ギルドでは、ここを本拠地とする国立交響楽団のシーズン・オープニングコンサートが開かれた。ホールが綺麗に改修されたので、そのお披露目コンサートでもあった。作曲家のP.バスクス、A.マスカツなど、音楽界おなじみの顔触れが集まっていた。ラトビア・ラジオ第3放送のトップ、グンダ・バイボデさんが「今夜、(あなたの番組の)再放送やりますよ」と言っていた。またやるのか。でも、マスカツ氏は今回初めて聴いて、面白かったと喜んでくれたので、それはそれで嬉しいものである。終演後、私の出演番組の司会をしてくれたサンドラさんにも会った。
 プログラムは、前半がA.ユルヤーンスという、ラトビア人の作曲家としては初期の(といっても19世紀後半)「交響的アレグロ」、老作曲家R.カルソンスの交響曲第5番(世界初演)、後半がベートーベンの三重協奏曲であった。カルソンスは前衛的だが面白いものを書く人で、老いてなお意気盛んな作曲家である。確か第2楽章だったか、いくつかの楽器のソロでさまざまな動物や鳥の鳴き声を模していて、さながら田園の朝、という感じである。ベートーベンの三重協奏曲は、私にはそれほど傑作と思えないのだが、独奏者が3人とも若手のホープで、彼らの共演が聴きものであった。

3 Comments:

Anonymous 匿名 said...

はじめまして。
東京でテレビの番組制作をしております
鈴木と申します。

当番組は海外で暮らす日本人の方とインターネットテレビ電話で繋ぎ、現地の情報を伝えて頂く市民参加番組です。

現地ならではの情報、
現地にお住まいの方でないとわからない、
貴重な情報をご紹介頂きます。

現在、この番組に出てくださる方を探しております。
もしよろしければ、
番組の出演候補としてラトビアの暮らしぶりや近況をお伺いしたいと考えております。
もしくはラトビア在住の日本人の方を
ご紹介頂きたくお願い申し上げます。

お忙しいところ恐れ入りますが、
メールにて番組ご出演のご相談をさせて
頂きたく思っております。
ご連絡の術をお教え頂けましたら光栄です。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
突然の非礼をお許し下さい。

鈴木

2007年9月21日金曜日 8:33:00 GMT+3  
Blogger Gr said...

 鈴木様、コメントをありがとうございます。
 メールアドレスをお教えください。こちらからご連絡差し上げます。
 お手数ですがよろしくお願いします。

2007年9月21日金曜日 9:19:00 GMT+3  
Anonymous 匿名 said...

このコメントはブログの管理者によって削除されました。

2008年8月6日水曜日 11:26:00 GMT+3  

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