ラトビア便り

ラトビア在住の日本人男性が、この国の文化を紹介。音楽情報などを通じてその魅力を探っていきます。

2009年5月6日

雨宿り

 4月後半から5月初めにかけ、何週間も雨が降らなかった。乾燥してのどがいがらっぽい。周りにもそういう人がたくさんいた。しかし、連休が開けてから(ラトビアでは5月1日と4日が祝日なので、今年は4連休)、6日の晩にザァーっときた。ちょうど私は帰宅途中で、旧市街を歩いていたところであった。傘など持っていないので雨宿りをしようと、ガレージのようなところに入った。すると、若い男と中年の女性が話をしている。ちらっと見てみると、若い男はラトビア文学センター所長のヤーニス君(まだ20代!なので君付けにさせてもらう)、中年の女性は詩人のランガ女史であった。
 「最近どうですか」何しろ経済危機と呼ばれる状況、文化関係者はどうしているのかと心配になる。ヤーニス君は「今は大変だけど、まあ来年はどうにか、ね」
 景気回復は来年、という説がある。ちょっと楽観的じゃないのかな、とも思うのだが、まあそういうことにしておこう。そう思っているうちに雨がやんできた。

3 Comments:

Anonymous 盥゜・ラマ said...

小さな町には、雨宿りにも小さなドラマが。さて不思議に思ふのは、文人は何を売ってシノギしているのですか。わが国なら、雑誌・単行本などの原稿料・印税。またタレント業。御地でも、同様ですか? それともバイト? いちど、「文芸家の一日)を書いてください。

2009年5月31日日曜日 5:50:00 GMT+3  
Blogger Gr said...

コメントをありがとうございます。
私も良くは知らないのですが、文筆業だけで生計を立てられる人というのはほんの一部で、
それ以外の文人(自称?)はアルバイトなど、ほかの仕事をして糊口をしのいでいるんだろうと思います。その中には新聞記事を書く、つまりジャーナリスト兼作家という人も何人か知っています。知り合いの駆け出しの詩人(以前、このブログで書きましたが、独立記念日に酔っ払って[フリーダム!]と叫んでいた男)などは本当にフリーターです。ある暑い夏の日、偶然あったのでどうしているかときいたら、[金持ちの家の庭に噴水を取り付ける仕事をしている。結構面白いよ]といっていました。今は不況なので大変です。
印税あるいは原稿料といっても、そもそもラトビア語で本を出してもそんなに売れないので、
文芸書はだいたい国や自治体から出版助成を受けていると思います。企業にスポンサーになってもらうこともあるようですね。
あとは、文化人に一定期間、一定額の奨学金みたいなものを支給する制度もあります。

2009年6月1日月曜日 20:44:00 GMT+3  
Anonymous 大伴薬缶持ち said...

【酔っ払って[フリーダム!]と叫んでいた男)などは本当にフリーター】――ココ腹抱へて嗤ったですよ。さて。【ジャーナリスト兼作家】、これは、ニッポツでは在り得ない。フィクションとノン・フィクションの垣根は、絶対に越へられないのであります。もっとも、フィクなのかノンフィクなのか、境目がニッポツ画の「歿線」のやうに曖昧模糊としてる自称ヂャアナリストは、存在しますね。我輩なり。

2009年6月2日火曜日 18:38:00 GMT+3  

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