ペレーツィス氏の近況
詳細はまた日を改めて書くが、昨年9月に当地でリサイタルを開いたピアニスト北條陽子さんが、来月都内で再びリサイタルを開く。また同時に、リーガでのライブ録音のCDを出す。3月のリサイタルのプログラムも、リーガでのそれとほぼ同じになると聞いている。こうして遠い異国の地から、日本で行なわれるコンサートの告知ができるなんて、インターネットとは妙なものだ。
いずれも、私がたびたび紹介しているラトビアの作曲家、ペレーツィスの『第4組曲』が演奏される。CDのパンフレットに彼の写真が欲しいということで、デジカメを持って彼の職場、音楽アカデミーに行ってきた。電話は時々するが、会うのは久しぶりなので、写真を撮りながら近況など色々きいてみた。
私が彼の最高傑作のひとつだと思っている、独奏バイオリン、ピアノ、弦楽のための協奏曲「それにもかかわらず」(切れ目なしで28分もあるので、長い)の唯一のCDは、クレーメルがバイオリンを弾いているのだが、何と数日前、この曲を当地で彼が再録音したのだという。しかも、それは色々事情があって、一般に頒布されるかどうかは未定だという。なんということか!
そして、やはりクレーメルに捧げられる新作のバイオリン協奏曲の譜面を、見せてもらった。もちろん彼のいつもの丁寧な手書きである。この作品、有名なバイオリン協奏曲のフレーズが随所に散りばめてあるという、なんとも音楽学者らしい凝った趣向の曲だ。しかもそれは、4人もの作曲家、ブラームス、エルガー、シベリウス、ベートーベンの協奏曲である。この4人の組み合わせは凄い。私はどの曲も知っているし、曲の展開を説明してもらったが、悲しいかな、スコアリーディングの出来ない私には、どんな曲になっているのか想像できない。早く聴きたいものである。
写真は音楽アカデミー内のいろいろな場所で、さまざまなアングルから撮ってみたので、どうぞお楽しみに。

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