クリスマスの習慣
17日は一部地域で大雪となり、西部のコルカ(リーブ人の村があったところ)では1mも積もって周辺の道路が閉鎖されてしまったらしい(翌日には復旧)。こちらでは雪でインフラが遮断されるということはめったになく、ここ数年ではまれに見る大雪である。リーガでは積もっているがもう殆ど降っていない。気温は零下10度前後である。
クリスマスまで日があるので、もう少し書こう。我々はクリスマスを受け入れたのがつい最近のことだから、単純にキリストが生まれた日だ、と教わっている。しかし実態は、キリスト教普及以前からヨーロッパ各地にある冬至のお祭りに、実際の日がはっきりしないキリストの生誕を結び付けてしまったものらしい(生誕の年すら正確にはわかっていない)。キリスト教導入以前の「異教」が色濃く残るラトビアでは、冬至の晩にみんなでカシの大木に綱をつけて引きずり、リーガの旧市街を練り歩くという行事がある。参加者は(義務ではないが…)動物の格好をする。この行事には市の予算からお金も出ている。ところが、ある失言が多いことで有名な市議会の議員から、これを批判する発言が飛び出した。
この議員はキリスト教の宣教師でもある。カシの木を引きずって練り歩くなど、異教的で原始的で(しかも、リーブ人のようだ、とまで言っていた)、好ましくないというのである。ロシア人が、ラトビアの民族的な行事に冷淡だというのならわかるが、この議員はラトビア人である。日本と違い、こういうことに宗教が絡んでくる難しい問題があるものだと、改めて考えさせられた。
市議会議員のこのような発言には当然、民族主義政党から反論があり、リーブ人議員も反論していた。しかしその後、議会が市の予算などの懸案を抱えていたせいか、論争はすぐ下火になってしまった。

2 Comments:
こんにちは。
多忙を極める年末にブログ更新、お疲れ様です。
キリスト教徒ではない者にとって、クリスマスは退屈です。店は閉店、交通機関も大幅に減便するし。正月に日本に来る外国人旅行者もヨーロッパでの私のように退屈なんですかねえ?
今年の年末年始、私は第二の故郷エストニアで過ごします。AirBaltic利用なのでリーがに立ち寄ります。また今週末から寒くなりますよぉ。
Noriki様
ごぶさたです。コメントをありがとうございます。いかがおすごしですか。
確かにヨーロッパのクリスマスはそうですね。ただ、こちらでは商店は結構開いているので、さほど不便は感じません。家族水入らずですごす人が多いので、外国人にはさびしいというのはどこでも同じようです。日本で正月を過ごす外国人については、私はよく知りませんがやはり孤独なのではないかと、ときどき思うことがあります。
リーガでお互い都合がつけばお会いしましょう
コメントを投稿
<< Home