ラトビア便り

ラトビア在住の日本人男性が、この国の文化を紹介。音楽情報などを通じてその魅力を探っていきます。

2008年11月13日

YouTubeで視聴できるペレーツィス作品

 インターネットで、無料で動画を投稿・視聴できるYouTube(ユーチューブ)というサイトがあることはご存じの方も多いと思うが、私が心酔しているラトビアの作曲家、ペレーツィスの作品が視聴できないかと検索してみた。
 2つの作品がヒットした。一つは独奏ピアノ、バイオリン、弦楽のための("Nevertheless")『それにもかかわらず』である。クレーメルのCDでは28分に及ぶ切れ目なしの長い曲だが、YouTubeでは昨年、ウクライナの演奏家によりキエフで演奏されたもので、最後の部分、約6分間のみが投稿されている。
http://jp.youtube.com/watch?v=5d1llgn7sIE
 このアドレスをコピー、ペーストするといきなり演奏が始まる(はずである)。それにしても、私はラトビアに長く住んでいながら、一度も生演奏で聴いたことがないのである。日本でやる機会はないものだろうか。
 もう一つはピアノ組曲第1番。1楽章と、2~4楽章に分かれている。
1楽章は
http://jp.youtube.com/watch?v=UAHQdC6e5h8
2~4楽章は
http://jp.youtube.com/watch?v=SOwXANmTs2Y
である。

オルガン演奏会

 10月末から11月初めにかけてはかなり冷え込み、明け方は氷点下にまで下がった。初雪が降るかもしれない、と予報では言っていたものの、結局降らなかった。ここ2,3日、又寒さが厳しくなってきた。
 11月7日(金)、リーガ大聖堂のオルガン演奏会に行ってきた。演奏者はラトビア・オルガン界の大御所、A.カレーイスと、ホルン奏者のこれまた大御所、A.クリシャーンスである。プログラムはバッハ、カレーイス作曲の作品、等である。
 最初はバッハのシンフォニア第4番ニ長調(BWV29)。バッハ自身はオルガン、トランペット3、オーボエ2、ティンパニ、弦楽という編成の版と、無伴奏バイオリンソナタの一部として作曲したが、今回演奏されたのは、マルセル・デュプレによりオルガン独奏のため編曲されたものである。無伴奏バイオリンでは何度か聴いたことがあるが、オルガン独奏で聴くのはなかなか新鮮なものである。
 次のカレーイスの"Viator Dei"はホルンとの共演で、初演であった。これは正直なところあまり期待していなかったのだが、すばらしい作品であった。ホルンとの呼吸もぴったりで感動的な演奏であった。その後は生誕200周年を迎えるエルンスト・フリードリヒ・リヒテルというドイツのオルガン奏者・作曲家・音楽理論家の作品で、『幻想曲とフーガ』など5作品が演奏された。これらも良い作品だったが、カレーイスに比べると印象が薄く、いささか冗長な感じがしたので、カレーイスの作品を最後に持ってきても良かったのではないかと思った。