ペレーツィスのアルゼンチン・タンゴ
このブログでどういう形で紹介しようか、迷っていたことがあったのだが、コメントをいただいたのをきっかけに書いてみようと思う。すなわち、待ちに待ったペレーツィスの作品だけを集めたCDがついに発売されたのである。演奏はクレーメル率いるバルト三国の若手合奏団、クレメラータ、バルティカである。
内容は、「Revelation(啓示)」、バイオリンとピアノ、室内楽のための協奏曲「それにもかかわらず(Nevertheless)」、「アストル・ピアソラ、オスカー・ストロックと私、ブエナ・リーガ」、「最後の歌」である。最初の2曲は私にはすっかり馴染みであるが、"Relevation"は日本では聴く機会がなかっただろうから、朗報である。カウンターテナー独唱(若手男性ボーカル・グループCOSMOSのメンバー。COSMOSは日本で公演したことがあるはず)が光る逸品。「それにもかかわらず」のバイオリン独奏は以前の録音と同じクレーメルだが、新録音で解釈もかなり変わっており、聴き比べると楽しい。あとの2曲は私も初めて聴いた。「ピアソラ…」はペレーツィスがアルゼンチンタンゴを作るとこうなる、という感じで面白い。
収録曲をすでに知っている、という人も、このCDは買うべきである。ペレーツィスを知らない人も、まずこのCDから入ってほしい。ジャケットのデザインもいい感じでおすすめである。日本ではどこで買えるのか分からないが、タワーレコードのサイトで通販していることが分かった。
http://search.tower.jp/results.php?TYPE=ALL&STR=pelecis&GOODS_SORT_CD=101&SEARCH_GENRE=ALL&BUTTON=DUMMY&MT=&submit.x=0&submit.y=0